近年はストーカー、痴漢、無差別犯罪など、日々の何気ない生活の中で女性を対象に起こる事件や犯罪が後を絶ちません。
テレビのニュース番組で報道されているものはこれら犯罪のごく一部に過ぎず、実際にはあなたの身近で起こる可能性も……。
特に「ひったくり」や「すり」といった窃盗犯罪は人的被害が少ないことから、あまり表沙汰になりません。しかし実際にはひったくりの約9割、すりの約6割が女性の被害者という調査結果が出ています。
「自分は大丈夫……」といった油断が被害につながることもあります。今回はこれらを防ぐ対策をまとめましたのでぜひ参考にしてみてください。


目次
女性のひったくり・すり被害はなぜ多いのか?
ひったくりやすりの被害者に女性が多い理由として
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- 犯行が起きやすい時間と場所で、一人で行動している
- 貴重品をカバンの上のほうにいれている
- 買い物をしている、スマホを操作しているなど、他のことに集中している
- 万が一気付かれて抵抗されても力でなんとかなる
「ひったくり」と「すり」の違い
ひったくり | 歩行者や自転車からすれ違いざまに物を奪う窃盗行為。 |
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すり | 気づかれないように貴重品をかすめ取る窃盗行為。 |
どちらも似たような状況で起こりうる窃盗犯罪ですが、ひったくりは被害者がすぐ気付くことで「大声を出す」などして対応できることもあります。
すりは被害にその時点ではあったことに気づかないため、落としたり忘れたりといった誤解を招くこともあります。
ひったくり被害にあいやすい時間と場所
ひったくり・すり被害の多い犯行時間帯
[box class="yellow_box"]- 15時~18時(夕方の買い物時間帯)……全体の約3割
- 18時~21時(帰宅時間帯、暗い時間帯)……全体の約2割
- 12時~15時(昼過ぎ)
一人ではなく小さい子供を連れている場合でも、子供に意識が行きやすいため注意が必要です。
ひったくり・すり被害の多い犯行場所
[box class="yellow_box"]- ショッピングモールなどの商業施設……全体の約3割
- 駅構内(階段・エスカレーター)……全体の約3割
ひったくり・すり被害にあいやすい年齢と防犯意識の高さ
[box class="yellow_box" title="ひったくり被害の多い年齢"]- 60歳以上……全体の約4割
- 20歳代……全体の約2割
- 60歳以上……全体の約2割
- 20歳代……全体の約3割

特に気を付けたいのが、20歳代の女性被害者が多いということ。60歳以上だと防犯意識が高く、逆に20歳代の女性の防犯意識が低いため被害にあいやすい傾向にあるんですよ。
被害にあいやすい特徴
[box class="yellow_box" title="ひったくり被害"]- バッグを歩道側に持っている
- ヘッドフォンをしている
- スマートフォンを操作している
- 自転車のかごに防犯カバーがない
- バッグの見えやすい所に貴重品を入れている
あなたも思い当たる行動はありませんか? いずれの被害も特徴が共通する傾向にあります。狙われやすい行動、特徴は改めていきましょう。
ひったくり・すり被害の対策
バッグ(カバン)の持ち方を改める
バッグの位置は逆のパターンでもとられることがあるため、たすき掛けにしたり、リュックサックにしたりすることでカバンごととられるのを防げます。
自転車の場合はかごに防犯ネットやカバーを付けたり、カバンのひもをかごに固定するなどしたりしましょう。
貴重品は見えないように持つ
カバンにファスナーがなかったり、開きっぱなしであったりすると貴重品(お財布やスマートフォン)が他人から丸見えです。貴重品は使うとき以外は見えないようにしまっておきましょう。
スマホ操作中など他のことに意識が行く時ほど要注意
公共機関利用時などはスマホ操作をしている人が多いはず。意識が他のことに集中しているときほどすきが多く、場合によっては操作中のスマートフォンをひったくられることもあります。
犯罪被害の多い場所では周囲に気を向けるなど、防犯を意識しましょう。
防犯ブザーを持つ
ひったくり時など、瞬時に周囲へ異常を知らせるのに有効です。急な事態に遭遇すると大きな声を出せないこともあるので、移動時はすぐ取り出せるように持ち歩くといいでしょう。
ひったくりやすり被害は女性にとって、もっとも身近なところで起こりうる犯罪ともいえます。日ごろから防犯を意識し、自分の周囲にも教えてあげるなどしていきましょう。