2019年現在において、防犯カメラは私たちの暮らしに密着しすぎていて、何も感じないという方がほとんどだと思います。
経営者側の意識としても、防犯カメラは「万引きなどのトラブルがあったら便利」くらいに捉えていることが多く、そのデータは一定期間が過ぎれば活用されずに破棄されています。
しかし防犯カメラの映像は、とてつもない価値を秘めている可能性があるのです。今回は、その秘密を探っていきましょう。
目次
マーケティングカメラとは?


これから先の日本企業は、マーケティングカメラを使いこなせるかどうかで経営が左右される可能性が高まっていきます。あなたが経営者なら、絶対に知っておいて欲しいことの1つです。仕組みを知り活用していきましょう。
まず、マーケティングカメラについて説明します。これは簡単にいうと、防犯カメラの画像から客の行動パターンを割り出し、それを基に経営計画を立てるということです。

防犯カメラから得た映像データを使うと、「どこに商品を置くと最も目立つか?」「お客様がこの商品を手にとっても棚に戻すことが多いのはなぜか?」人間の行動パターンから、さまざまな事柄を分析することが可能です。
これまで多くの経営者は、経験や勘から商品の陳列を工夫する、POPを作るなどといった、さまざまな知恵を絞り、集客効果を上げるための努力をしてきました。
しかしマーケティングカメラを使うことにより、「お客様が望んでいることは何か?」をデータ化して、効率的に集積することができるのです。
マーケティングカメラを利用するためには?
新しい技術を取り入れるとき、
- 導入に大金がかかりそうで難しいそう
- 店につけても使いこなせなさそう
- 高度な技術が求められるのではないか?
と不安になる人は数多くいるでしょう。ですがマーケティングカメラは、世界的にみると一般的に使われている技術です。導入するにあたり、既に防犯カメラがあるのなら、PCと解析ソフトを用意するだけで良いのです。
[aside type="normal"]マーケティングカメラは、特別なカメラを使うイメージを持ちますが、人間の行動が確認出来るなら、一般的な防犯カメラで充分です。[/aside]
解析ソフトは、既に日本でも何社からも販売されています。カメラに映った一人一人を判別して、動線や立ち止まったところを可視化させ、それぞれの動線を重ね合わせたり、ヒートマップ(人の移動が激しい場所・無い場所を色分けして表示すること)を作成させる解析ソフト。ここから、
- 最も人が集まる場所に、売り上げの高い商品をおける
- 性別や年齢層別に、ターゲットを絞った陳列ができる
などと、企業戦略を考える上での大きな材料を得るのです。
これまでは、防犯カメラで店のお客様の動線を調べるには、店員による目視のみ。人間ですので完璧にこなせるのは難しく、経験を積まないとできないことも多くありました。
解析ソフトを使うことにより、誰がどの商品を手に取ったか?それをかごに入れたか?性別や年齢は?これらを高い精度で分析することが可能となったのです。

今後のマーケティングカメラの必要性とは
アメリカでは1990年代からスーパーなどで導入してきたマーケティングカメラ。その市場は年々拡大しています。
マーケティングカメラが取り入れられた当初は、カメラやパソコン、また解析ソフトの性能には限界があり、有効に活用できていない状態でした。しかし、ここ数年の急速な防犯カメラの普及、パソコンの性能向上、解析ソフトの技術向上があり、以前とは比較ならない程利用されるようになっています。
マーケティングカメラの必要性は、
- 人間の動線を可視化させる
- 人間と商品との接触率をカウントする
といったこれまではできなかった極めて緻密な情報を入手できることにあります。



さまざまな企業がマーケティングカメラを導入することにより経済が活性化し、不景気なご時世から脱出できるのではないでしょうか?
映像から分析されたデータ、そして経営者としての判断や行動力。両者が蓄積されればされるほどに、大きな利点となるでしょう。
たとえ競合店との熾烈な競争があったとしても、一歩リードできる可能性を秘めています。